2008年 12月 14日
Live「 URANUSコンサート 」
12/9(火)「ウラナス」のコンサートに行きました。
会場は東京建物八重洲ホール、客席100人ちょっとの小ぢんまり
したシックな雰囲気の音楽ホールです。
ウラナスは、二十五絃箏の中井智弥くんと尺八の岩田卓也くん
のユニットで、来年の響和堂コンサートに出演が決まっています。
ウラナスとは、天王星…「革命」を意味しています。
また、このコンサートの拘りは、マイクを使わず「ナマ音」を聴かせること。
音響装置などの仕掛けがなにもない、ダイレクトに箏、尺八の響きを
からだ全体で感じることができるのです。
「箏と尺八のライブがあるのだけど行かない?」
と声をかけるよりも、
「若くてイケメンのライブがあるのだけど行かない?」
と声をかけると、
「え?だったら行ってみようかな~♪」
友人知人あわせて6人が乗っかってくれまして、ホクホクして
出かけました。
王子様風、丹精な容姿で、白いシャツとジーンズが似合う
爽やか系の中井くん♪
茶髪で昔やんちゃしてました!という風の(←ゴメンナサイ)
ハデハデシャツもさらりと着こなす岩田くん♪
ただし、URANUSのお二人はビジュアルだけではなく、
“ 豊かな表現力と高度な技術力で次代を担う 邦楽界の新星 ”
…気鋭のユニットなのデス。
さて、響和堂のお手伝いをすることになって、はじめて邦楽に
触れたとも言える、まさに素人、邦楽初心者の私。
古典ものを立て続けに聴かされるとついつい眠りの国からお迎えが
きてしまうのですが、そんなことは全くの取り越し苦労、
しょっぱなからエネルギッシュな演奏に度肝をぬかれました!
「革命の序曲」中井智弥くんのオリジナル曲、ドラマティックで
激しい展開に圧倒されます!!
今回も中井くん作の曲目は、「櫻川」「隅田川」「道成寺」など
いずれも能楽の名作を題材にしたオリジナルで、
演奏前のつくり手、演じ手の思いがこもった解説もとっても魅力です。
たとえば「櫻川」・・・
この曲を一緒にやった時に、
二人でURANUSをやって
いこう、と強く思うことができた
思い入れのある曲です。
テーマは母子の別離であり、
箏の音 は桜が舞い散る様を
表し、尺八は母の子を思い求
める悲しみやせつない心情を
表現しています。
そして曲のクライマックスで
母子は再会を果たし・・・
そして演奏がはじまり、眠気どこ
ろか、幻想的で抒情性たっぷり
なURANUSワールドに引き込ま
れてしまいます。
大きな二十五絃箏を自由にあや
つる中井くんのしなやかさと心地
よい倍音の響き、
そして岩田くんのダイナミックな動き、くるくると表情を変える尺八の音色、
もう、もう、気迫の演奏に、心☆鷲づかみ状態です!!!
移りゆく物語の展開に浸たって思わず手をぐぐっと握り締め、
終わったらフーッと力がぬけ・・・でも、そこんところのフォローも完璧。
プログラム構成にも工夫があり、チック・コリアのスペイン、
フィンランドの楽器カンテレとの軽やかなコラボ曲(尺八用にアレンジ)、
NHKの連ドラ「だんだん」で出てくる「黒髪」(中井君が三味線と唄を!)、
日本の童謡など、曲目の組み立てにもとってもくすぐられます。
そして、一曲ごとにがらりと違う、二人の音と表現の変化には
ただただ驚かされるばかり、わくわくしながら最後まで楽しめた
素敵なコンサートでした。
今回は新曲「隅田川」のお披露目でもあったそうで、
演奏を重ねるごとに曲がだんだんと育っていく、というような
話もされていました。
今のところただのミーハーなレポートしか書けませんが、
すこしずつ和の音体験をかさねて、自分を育てたいと思いまーす。。。
URANUS HP: http://www.koten.co.jp/uranus/topics.html