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響和堂Blog 『 湧玉 wakutama 』

Shasta-13:スウェットロッジセレモニー

10月18日(土)
ペヨテセレモニーも終わり、夜通しの儀式だったというのに、疲れや眠気を
感じることもなく、実に爽快な気分である。この特別な儀式を終えた充実感
で、みんなの表情も喜びに満ちている。
Y氏が私のために、写真を撮らせてもらっていいかメディスンマンに尋ねると、
快くOKしてくれた。
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右がメディスンマンのフロイド氏。左のお二人は、儀式を手伝ってくれた友人。
みなシャイアン族である。
「ティピの中には、まだ精霊たちがいるから、もう少し中でゆっくりすると
 いいよ。」と言われた。
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しばらく、じっと火をみながら、儀式の余韻に浸る。(スッピン初公開)
精霊が漂うのを感じる。
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入口に立つ男性は、一見して白人だが、スー族の血が流れている。
そういう若い男女が何人もいた。幼い子ども達のママは、みんなネイティブ
アメリカンの古い子守唄を歌う。
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ティピの天井を見上げると、日の丸が掲げられているようで、この光景も
私にとっては偶然ではなく、日本に戻ってからの果たすべきことの確信を
得たような、そんな気さえした。

2時間くらいゆっくりして、さぁ、次は「スウェットロッジセレモニー」だ。
スウェットロッジとは、発汗小屋。すなわち、焼けた石に水を掛けて蒸気を
出す、原始的なサウナのようなテント。これに入って祈りの言葉と歌を捧げる
儀式である。
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ペヨテセレモニーの後とあって、次の儀式の参加者は約20名に。
テントはすきまなく毛布で被われ、中は真っ暗である。
その中に、直径20〜25cmくらいの真っ赤に焼けた石が一回に5〜6個
入れられ、それに水を掛けると、じゅわーっという音と共に、ものすごい
蒸気が立ちのぼる。
水を掛け、儀式を進行するのは、ティピの前で撮った写真の、私の左隣に
いるシャイアン族の男性だ。順々に指名され、自己紹介や、それぞれの想い、
そしてネイティブアメリカンの歌を歌う。
約20分間が1セットで、入口を開け、外の光と空気をいれて休む。
これを4セット行う。
ネイティブアメリカンの聖なる数字は「4」である。4方向、4本の柱、4色、
4回など、4に基づいていろいろなことが構成される。

真っ暗な中に、焼けた石のオレンジ色が光る。その石の色で、いろいろなこと
も占えるらしい。原始的なサウナとはいえ、テントの中はかなりの熱さ。
石の数を増やすと、熱気というより顔が痛いほどの熱波でテントが充満する。
なおかつ、激しく祈りの歌を歌うので、回を重ねる毎にものすごい汗が出る。
未だかつて、こんなに汗をかいたことがないというくらいの汗だ。
しかし、不思議なことにやればやるほどリフレッシュして、力がみなぎって
くる。全ての細胞が浄化され、活性してくる、なんと不思議な感覚!
「まだやる?」
「もちろん!」
ひと通り終えてもまだ元気なので、更に石を入れ、セレモニーを続ける。
最終的には7〜8名になっただろうか。7セット行った。
みんなもうぐったりという感じで、地面に伏せたりしていたのだが、私は
自分でも信じられないくらい元気。
ひとりだけ「 I'm fine !! 」とゴキゲンだ。

シャワーを借りて、着替えをし、少し休んで、さて、そろそろお別れの時間。
みんなに“ありがとう・さようなら”の挨拶をする。
「二つの浄化の儀式を終えた後だ。今日はゆっくり身体を休めるように…。」
とメディスンマンに言われる。
ビルさんが「エミとYは、これからウェディングベルか?!」ひやかすと、
みんなから「ヒュ〜ッ」と笑いと歓声があがる。
「ううん、私はこれから5時間運転して、サンフランシスコ空港のそばの
 ホテルに行くの。明日、日本に帰るのよ。」
みんなが、顔を見合わせる。
「ひとりで?」
「そう、ひとりで…。」
「全く、あなたって…何で出来てるの? …エイリアン?」
「彼女は、ターミネーターだな。(笑)」
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すっかり友達になったコビィが「エミ、写真撮って。元気でね。」と、
庭の樹から青リンゴをもぎ取って、私の手のひらにいれた。
コビィにも、スー族の血が流れている。
「エミと一緒にポテトサラダを作ったこと、忘れないわ。」ビルさんの恋人、
ジョアンナさんとは誰よりも長くハグした。
「ありがとう。ジョアンナのレシピは、日本のお友達に教えるわ!」そして、 
「今、すごく元気で、すごくハッピー! みなさんに会えて本当に嬉しかった。
 ありがとう!」

マウントシャスタシティに戻って、お茶を飲みながら、サンフランシスコ近郊
の交通渋滞の時間をさけるために、16時に出発することにする。
21時過ぎにはホテルに着くだろう。
Y氏に心からの感謝をして、お別れする。
彼がいなければ、体験できなかったことが山ほどある。
たくさん日本人を案内している彼からも「この1週間で、エミほどの体験ができ
た人は、まずいないよ。まさに、奇跡の日々。僕も一緒に体験できてよかった。
素晴らしかったね!」と言ってくれた。

サンフランシスコ空港近くの「クラリオンホテル」には、優秀なカーナビの
お陰で、スムーズに到着した。
ペヨテセレモニーからスウェットロッジセレモニーまで、夜通しの12時間に
及ぶ儀式を終えた後、5時間運転(5分のトイレ休憩以外はノンストップ)した
にも関わらず、私の全身はエネルギーに満ちて、消耗するどころか、益々冴え
わたるような感覚だった。
“ …私は強い。…とても強い。神さまは私に、これだけ強い精神と強い身体を
 与えてくださった。これを活かさないわけにはいかないのだ。私は、何でも
 できるのだ。” 
私は、確信した。 自分の強さを。
私は、進む。 迷うことなく、信じる道を。  
真の愛で、言霊と音霊を伝えていこう。 
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コビィにもらった、リンゴをかじる。
口の中に広がる甘酸っぱさに、思わず涙が出た。
私のまわりにいる全ての人を、もっと愛そう、そして、
これから出会う全ての人に、愛を伝えよう、心からそう思った。

19日(日)サンフランシスコ発 13:20 ー 20日(月)成田着 16:20

こうして、私の奇跡の日々は終わり、これからまた、新しい奇跡の日々が始まる。
私の国で。 愛する日本で。
 
by kyowado | 2008-11-13 19:16 | シャスタ旅行記