2008年 12月 23日
M-1グランプリ
あれだけ連日ライブに出掛けていれば、家でのんびり…なんて時間が少ない
のものも当然か。
TVをつけると「M-1グランプリ2008」(テレビ朝日)をやっていた。若手
漫才日本一決定戦だ。お笑いは好き。洗濯・掃除をするつもりが、そっちのけ
でテレビに釘付けに…。今年は誰が優勝するのだろう?史上最多の4489組が
エントリーしているという。
見事、賞金1000万円を手にしたのは、NON STYLE(ノンスタイル)。
結成8年目、大阪で路上漫才からの叩き上げコンビ、今年4月に上京したば
かりだそうだ。
翌日、職場では、お笑い好きの上司とM-1の話で盛り上がる。
「最近のお笑いは、手数の多さとスピードだよねぇ〜。お客さんの見方、笑い
のツボも変化してるし、ネタ考えて練習するのも必死だろうねぇ。それにしても、
この番組の取り上げられ方ってすごいね〜。」
朝の情報番組でも、インターネットのニュースでも、この話題が取り上げられて
NON STYLEは、一躍“ 時の人 ”だ。
最近、私の上司の仕事の合間の息抜きは You Tube で“ お笑い ”をみること。
ちょっと前まで、ポール・ボッツ氏(携帯電話セールスマンからテノール歌手へ)
のオーディション番組の審査風景をみることだったが、仕事があまりにハードに
なってくると、感動して泣くよりも、何も考えずに笑えるものがよいようだ。
この日も“ お笑い ”で「くすりっ」と笑って、仕事を終える。「くすり」はいい
“ 薬 ”だ。
“ さてと、メシでも食いに行くかー。”
上司に誘われて、行きつけの小さな居酒屋へ。腕のいいマスターと、それはそれ
は丁寧で抜群に感じのいい奥さんが二人でやっている、大好きな店だ。
カウンターには、私のシャスタ旅行土産の“ Harmony ”(ハーモニー=和)と
刻まれた小さな石も飾ってある。いつもの席に座って、あれこれ舌鼓をうちながら
おしゃべりしていると、一人の青年が入ってきて、カウンターの隅に座った。
あーーーーー。
NON STYLEの石田クンだ!
( 山寺宏一氏に続く “ 頭に浮かんだら目の前に登場しましたシリーズ ”
第二弾!?)
お笑い好きの上司は大喜びだ。プライベートで来ているので、話かけるのは悪
いだろうと思ったが、優勝という最高の喜びを噛みしめている時に、お祝いの言
葉をかけてあげるのは、おそらく失礼ではないだろう。
「おめでとう!昨日、見てましたよ。一杯、何かご馳走させてください。」
そして、ビールで乾杯。
さらに、お店からワインがプレゼントされて、石田クンと上司と私と三人で乾杯。
「今日ね、いろいろインターネットで書かれてた記事読んだけど、スピードも
手数もナンバーワンで、ノーミスの、文句なしの優勝って、全ていい評価ばか
り書いてあったよ〜。これから大変でしょうけど、頑張ってね!」
「ありがとうございます。多分、ゆっくりできるのは、今日の夜だけやと思い
ます。ほんま、がんばりますぅ。」
店のマスターや奥さんは、石田クンが度々食事に来ても特に話しかけたりしな
かったそうだ。さりげなくお祝いのワインを出された時に、石田クンは
「あー、気づいてはったんですかー。いつもカウンターでネタ考えてたんで、
しかめっ面してばかりですんませんでしたぁ。ありがとうございます!!」
「いえいえ、大変だったでしょう。昨日はテレビ見て、ホントに感激しました。
おめでとうございます。」と奥さん。
なんだか、ジーンときた。
そして一夜明けた今日…
『 NON STYLE いしだあきらの イケイケイケイケイケイケブログ』
http://nonstyleshiro.laff.jp/blog//
本日23日付けの石田クンのブログに「お洒落」のタイトルで、アップされていた。
ちょっとカッコよく描写してあるけど、実際、私の上司はかなり洒落た人だ。
私の友人達の間でも、上司のファンは数多い。
鞄の中からペンを出してゴソゴソし始めると、すぐに何がしたいかわかったので、
こっそり私が常備しているポチ袋をみせると、“箸袋の方がいいから…”と
メッセージを書き始めた。一万円札を綺麗にたたんで袋にいれてあげる。
そして、帰り際にそっと手渡したのだったが、それをこんなふうにブログに書
いてくれるとは思ってもみなかったので、とっても嬉しかった。
早速、上司に電話をいれる。電話越しに満面の笑みが見える。
ブログにも読者から千件以上のコメントが寄せられていて、「なんて素敵!」
と褒めちぎられているのだ。過去、これほど多くの人から賞賛をよせられたこと
はないだろう。
こういう場面に立ち会えて、本当に嬉しい。
彼の受賞当日のブログにはこう書かれていた。
『 僕ほんまに漫才が好きなんです。めちゃくちゃ漫才が好きで、誰にも負けない
くらい漫才が好きで、でも漫才って難しくて、好きなだけで出来るもんじゃな
くて、がんばってもがんばっても上には上がいて、悔しくて、でも好きだから
がんばれて、漫才というものに支えられて今までやってきました。
だから嬉しい。ただただ嬉しい。僕の書いたネタ、僕らの漫才が認められたこ
とが、この上なく嬉しい。
なんかいっぱい書きたいんですけど、頭が整理できてなくて・・・すんません。
みんながまたメールや電話で祝ってくれるんすよ。泣かそうとしすぎなんすよ。
みんなに会いたいです。会ってお礼を言いたいです。ほんとにほんとにありが
とうございました。こんなにハートが弱くて情けないことばっかり言う僕を支
えてくれてありがとうございまいた。ありがとうございました。
応援してくださったファンのみなさん。ありがとうございました。僕がんばり
ます。これからももっともっとがんばります。笑ってください。いえ、僕に笑
わさせてください。そのためにもがんばります。よろしくおねがいします。』
すぐに出演依頼が殺到して、当分休みはないらしい。元気で頑張ってほしい。
応援してるよ!