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響和堂Blog 『 湧玉 wakutama 』

騎馬スペクタクル ZINGARO ジンガロ

木場公園内・東京都現代美術館前、特設シアターにて公演中の「 ジンガロ 」を
観に行った。「 ジンガロ 」 は、主宰者であり、制作・演出も手掛ける鬼才・
バルタバスが、さまざまな国籍の団員や馬を率いて、パリ郊外のオーベルヴィリ
エを拠点に世界各地で公演を重ねている騎馬劇団である。
騎馬スペクタクル  ZINGARO ジンガロ_c0173978_22212214.jpg

2005年の初来日から4年。二度目の日本公演は、遊牧民をテーマにした最新作
「 BATTUTA バトゥータ 」の上演である。ルーマニアの楽団の生演奏にのせて、
生命力に満ちたスペクタクルが、直径20メートルの円形のフィールドに繰り広げ
られる。台詞は存在せず、幻想的な音楽と照明・舞台演出に合わせて、馬と人が
演技する。そう、馬が演技するのだ。美しく、無邪気に…。

前回の上演作品 「 ルンタ 」 は、チベット僧の声明と人馬の躍動が共鳴した濃密
な世界であり、ピーター・ブルックやピナ・バウシュが絶賛した作品であった。
残念ながら見逃してしまった私は、観劇した友人からさんざん評判を聞かされて
いたので、今回の来日公演を非常に楽しみにしていた。

ちょっと期待が大きすぎたのか、私としては演劇的な興奮は少なかったのだが、
シンプルにアクロバティックなサーカス色が強いところが、かえって 「 旅の果て
に辿り着いた原点回帰作 」とした本作品のコンセプトに合致していたとも言える。
ユーモア・ロマン・欲望・嘲笑・希望・不条理が交錯して展開するステージからは、
様々な民族の精神や文化に接触しながら作品を創り上げてきたバルタバスの、フラ
ンスで “ 現代のシャーマン ” と異名をとる由縁が伝わってきた。

馬は美しい。
人も、人生も、美しい。

by Emi Nakamura
by kyowado | 2009-03-28 23:23 | いろいろ…観る