2009年 04月 14日
Live 「 木村俊介“ 音象(いんしょう) ” 」
1月の終わりにライブハウスTACTにて開かれた「 銀座アコースティックナイト 」
に、小野越郎さんと津軽三味線デュオとして出演されていた木村俊介さんの
ライブに行った。
木村さんは主に笛と津軽三味線の演奏家であるが、さまざまな楽器を自在に
弾きこなし、作曲・編曲も手掛ける実に音楽性豊かなアーティストだ。
銀座のライブで初めてその音楽に触れ、びびびびびーーーと来た!
終演後にご挨拶して、それから今回のライブのご案内をいただき、とても楽しみ
にしていたのだ。
会場である 「 コア石響 」 が、今月いっぱいで閉館することを知人のブログ
で読んでいたので、その空間を記憶もしておきたかった。

今回の共演者は、ヴァイオリン・西田ひろみさん、箏・池上眞吾さん、
パーカッション池田安友子さん。
約80名の客席は満席。木村さんがMCで「僕のライブで、こんなにお客さんが
来たのは初めてです。(笑)チラシには共演が西田さんと池上さんのお二人
になっていましたが、思いがけずたくさんのお客様が来て下さることになって、
少し予算に余裕ができたので、それならパーカッションを加えよう!と、奈良
から池田さんに来ていただきました。」と静かな口調で話すと、会場から
笑いが起こる。
お客様一人ひとりに向ける視線も、実に優しく穏やかで、本当に素敵な人
だ。“ うさと ” ブランドの麻の衣装が実に格好いい。着物姿でお客様を誘導
する奥様もそれはそれは可愛らしくて、とってもお似合いのお二人。
全曲、木村さんのオリジナルで“ 和・洋の楽器が紡ぎ出す音の心象風景 ” が
彩り豊かに展開していく。
木村さんの音には、風や、鳥のさえずりや、樹々の葉音や、波等の自然の音、
そしてそこに佇む人の息づかいが聴こえてくる。
その自然と人の息吹は、祈りにも似た響きで、私たちを包む。
ヴァイオリン・西田さんの、エジプトでアラブヴァイオリンを習得していらし
たという経験が頷ける哀愁に満ちた美しい響き。
箏・池上さんの演奏は、もう何度も聴いているが、実に優しく緻密な音色。
特にアドリブは、ご自身も著名な作曲家がであることもあるが、木村さんの
音の世界を実に理解された見事な演奏だった。
そして、パーカッションの池田さん。和太鼓からジャンベ、マリンバ等、
木村さんの期待に応えるべく、様々な打楽器から繰り出される音、そのリズム
センスには細胞が震えた。すっごくいい!
この方に任せたら、表現の幅がどんどん広がる感じ。
あぁ、ホントに素敵なライブだった。
「 木村俊介…この人、マジでスゴイ… 」と思う。
次に何かやる時には、是非出演してもらいたい…としみじみ感じながら、
コア石響をあとにした。
by Emi Nakamura
by kyowado
| 2009-04-14 10:10
| いろいろ…観る