2009年 08月 17日
会津の旅 その3
クラシックカーで会津若松駅に送っていただいたら、周遊バスの「はいからさん」に
乗って、末廣酒造の嘉永蔵へ。
幕末、嘉永3年に酒造りをはじめた歴史ある蔵だそうです。
私は飲めない口、夫もあまり強くないのですが、お土産にと地酒を見に行きました。
こちらは酒蔵の見学ができます。あいにく仕込みシーズンではなかったですが、
11月以降なら蔵はイ~香りに包まれているそう。
酒造りの工程について、昔使用していた手作りの木製の道具についての説明、
また明治に建てられたという木造の建物の中もいろいろと見せてもらえます。
三階の広いお座敷に、野口英世博士の「書」が飾られていました。こちらは野口英世
博士とのご縁が深いそうで、英世博士とその母シカさんの写真もあり。
他にも松平容保公、徳川慶喜公の「書」も…お宝がいろいろ。
ひとしきり案内が終わると、次は試飲です。
大吟醸酒をはじめ、数種類をいただくことができます。
会津若松市内には酒蔵がいくつもあり、酒蔵巡りをするのもいいですよ。
「野口英世洗礼(初恋)の地」
初恋の洗礼?と思いきや、昔こちらに教会があり洗礼を受けたのだとか。
初恋の人にも出会ったそうで…。
街のあちこちに縁の場所がありますが、初恋まで後世に伝えられる野口さん…(=_=)
この日はずっと小雨で、欲張って回るのはあきらめ、周遊バスを利用して
古い町並みを楽しみながらお土産を探して歩きました。
帰りの電車は3時。
雨が強くなったので早めに会津若松駅に行き、ホームに出る頃には土砂降りに。
そのホームのベンチに小さな男の子が足をぶらぶらさせて座っていました。
隣に掛け、さりげなく観察してみると、大きめのリュックと足もとに黒い長い袋。
そして、手には大きな一眼レフカメラ…!!
カメラ小僧なのでした。
ディーゼルエンジンを響かせて電車が入る度、彼はひょいっと飛び上って
カメラを構え、カシャカシャと撮っていました。そのポーズのサマになってること!
座って満足そうに写真の確認をしている彼に声をかけてみました。
「一人で来たの?おうちは近く?」
「はい。いいえ、近くじゃありません。」
「そうなんだ。おばさんは東京から。浅草の近くから来たんだよ。」
「僕は千葉の野田というところから来ました。」
ちばーーーっっ?のだーーーっっ(てどこ?)
JRのフリー切符をちょっと緊張した面持ちながら、誇らしそうに見せてくれました。
小学校3-4年くらいだろうか。最初は低学年かと思うくらい小さく感じたけれど、
話してみるととても礼儀正しくしっかりした少年です。
「いつもこうやって遠征して撮りにきてるの?」
すると彼はリュックから雑誌(その手の専門誌)を取りだしてめくり、
「SLが来るんです。ほらここ!」
SLばんえつ物語号、●時●分…ふむふむ、君はこれのためにはるばるやってきたの?
リュックの中には折りたたみ椅子が入ってたのもおばさん見逃さなかったよ。
足元の長い袋は三脚だよね?
ちいさな鉄道マニアくんだ!かわいい~(^-^)
その時、私たちが乗る電車が入ってきました。
彼はそれにも反応してひらりと構えるとカシャカシャカシャ!
思わずケータイを取りだして、私もパチリ!
あ、彼ごと撮ってしまった。(確信犯?)
そして、いよいよお待ちかね、煙をもくもくと吐き出しながらSLがきました。
少し前から、いかにも!風のファンがカメラを手にぞくぞくと集まっておりました。
「気をつけてね!」走るカメラ小僧の背中に声をかけ、そして彼は人垣の中に消え、
たぶん思う存分撮影したことでしょう。
最後に可愛い出会いあり、またひとつ、よい思い出になりました。。。
(撮影:うちのマニア)