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響和堂Blog 『 湧玉 wakutama 』

女神から、「ライナスの毛布」

「実は…」というタイトルで、友人のKちゃんからメールが来ました。

「 ごめんえみちゃん、私も実はブログに勝手にえみちゃんのこと書いてる(笑)。
 実名は出してないから勘弁して~~
 内緒にしとこうかと思ったけど、白状します(笑) 」

先日のブログで、友人の箏演奏家・小林能理子さんが「私に何の断りもなく(笑)
ほめすぎのブログを書いている」と書きましたが、それにからめてのことでした。
おいおい、Kちゃん、白状しますってなんなのさー。(笑)
彼女のブログは、ごく親しい人にしか公開していないので、リンクは貼らずに、
転載します。

…………………

女神から、「ライナスの毛布」

いい年をしてる割に、結構いろいろな経験をしてきた割に、私はひ弱な人間だと
自覚している。
本当なら、人は年齢と共に強くしなやかにならなくてはいけないのに、許せない
事や我慢出来ない事が増えて行くのはどうしたことか。
いとも簡単に地の底まで落ち込んじゃうのはどうしたことか。
いつも麗らかでいられない不安定な状態に疲れてしまい、先日、ちょいと弱音を吐
いてみた。

「ライナスの毛布が欲しい。それさえれば安心出来るもの。ちゃんと抱きしめられ
る何かが欲しい」
モノに頼ろうとしたわけではなかったが、心の安寧を支えてくれる自分だけの
「何か」が欲しかった。

すると間もなく、友人のEちゃんからメッセージが届いた。
「いい‘布’を見つけたから、送るね」

いい布ってなんだろう?そう思っていたら、
本日、素晴らしい達筆で宛名書きされた封筒が一通届いていた。
あ、Eちゃんだ!

開封してみると…
それは、日本人なら誰でも知っている大変由緒ある神社の、御神衣で作られている
御守りだった。
艶々とした美しい白布に、金糸で「御神衣守」と刺繍が施されている、見るからに
神々しい御守り。
その神社には芸能の神様の弁天様が祀られているそうで、「歌う貴女に、祝福と
安らぎを」という優しい手紙が添えられていた。

胸が熱くなった。
ありがとね。本当にありがとう、Eちゃん!

彼女との出会いと再会は、奇跡のようなものだった。
その昔、ある俳優養成所で同期として知り合ったものの、そこを出た後は全く交渉
も無く、長い長い時間彼女がどうしているのかも知らなかった。
まあ、基本的に個人で動くその世界では、それが普通の事だとは思う。

再会したのは今から8年前。
受けても受けても予選落ちを繰り返していたあるコンクールに初めて予選突破し、
最終決戦である本選に出場した日のことだった。
参加者である私達が全員歌い終え、審査の発表を受けるために客席に入場して行っ
た時。客席から、一人の美女が私に向かって満面の笑顔で歩いてきた。

「私のこと、憶えていますか?○年前、○○の養成所で…」
「…………Eちゃん?!!!」
「そうっ!!!!!!」

それが私達の再会だった。
その場で慌ただしく名刺を貰い、それを握って審査を待った私は、初めて「特別賞」
というトロフィーを手にすることができた。
まさに幸運の女神だった。

後で聞くと、彼女はそのコンクールの参加者に、一人の知り合いもいなかったそうだ。
それが、たまたま目にした本選のポスターに心惹かれて、わざわざ会場に出向いてみ
たと言う。これはもう、神様が仕組んでくれた僥倖だとしか思えない。

あれからずっと、私の心がしょげ返った時は、いつも力強く明るいメッセージを
ふわりと投げてくれる。
頼ってばかりじゃいけないと思いつつ、彼女の類稀なパワーと強運に心を委ね、癒し
てもらっている。

ありがたいなぁ。
友達って、本当に嬉しいものだなぁ。

今、一流の音楽家と共にバリバリ仕事をしている彼女に、私が役に立てることなんか
ないとは思うけど…。
でもずっとずっと私は、神様がくれたこのご縁を大事にしたいと思ってる。

大好きだよ、Eちゃん!
ありがとう!

…………………

こちらこそ、Kちゃん、ありがとう。大事に思ってくれて。
こんなブログをこっそり書いてくれている友達の愛に支えられて、
私は、もっともっとガンバロウと思うのです。
「この出会いは神様からのプレゼントだな!」と思ってもらえるような存在でありたい
と思うのであります。

仲村 映美
by kyowado | 2011-07-20 23:55 | あれこれ…想う