2011年 10月 03日
熊野速玉大社(2011.8.24)
境内にはご神木である、推定樹齢1000年日本最大のナギの木がある。
このナギの木の葉は縦に細い平行脈が多数あって、主脈がない。そのため、ナギの葉
は、横に割くことが枯れ葉であっても容易ではないそう。(天然記念物なので、ちぎっ
て実験することはできません。)葉の丈夫さから、ナギにはコゾウナカセ、チカラシ
バなどの別名があり、その丈夫さにあやかって男女の縁が切れないようにと女性が葉
を鏡の裏に入れる習俗があったそうだ。
その強さから魔除けとなり、帰りの道中を守護してくれるものと信じられて、参詣者
はみなお札とともに持ち帰っていたとのこと。
藤原定家は次の和歌を詠んでいる。
千早振る 熊野の宮の なぎの葉を 実らぬ千代の ためしにぞ折る
主祭神の速玉大神(はやたまのおおかみ)は、イザナミノミコトのこと。
もともとは、速玉大社から南へ1~2キロ行った千穂ヶ峰の東南端の神倉山に祀られ
ていたのが、のちに現在地に遷され、そのため神倉山の古宮に対し、ここを新宮と呼ぶ
ようになったそうだ。神倉神社にはこの後、行くことにする。
摂社の新宮神社。
恵比寿さまもいらっしゃった。
木槌が置いてあった。トントン。祈りをこめて。
仲村 映美